所長室より
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ご挨拶

平成30年4月1日
東京都市大学原子力研究所
所長  三橋 偉司


平成30年度 原子力施設の保安管理と品質保証方針

   平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震と伴って発生した津波により、福島第一原子力発電所では炉心溶融などによる放射性物質を放出する原子力災害が発生し、その後7年が経過した。帰還困難区域が大部分あるいは一部を占める4町においても、5年を目処に帰還困難区域内に避難指示を解除し、居住を可能とする特定復興再生拠点区域復興再生計画の申請・認定が行われ、復興を進めることとなった。しかし、当該発電所では汚染水対策やデブリの回収に向けた長期の事故収束作業が継続している。こうした状況の中、原子力研究所では原子力分野に携わる専門家として、今後とも原子力・放射線教育や外部利用を含めた放射能測定を提供する等の活動を継続して行きたい。
   原子炉施設の保安管理は平成15年5月に原子炉施設の廃止が決定されて以来、原子炉施設の廃止措置及びその中での安全管理を最重点課題とし、RI施設は平成20年度に施設の新設・整備に係るリフレッシュ工事を実施し、学内外の施設利用を進めている。現在、廃止措置等に係る大きな工事がない定常期が継続しているが、維持する設備の保守や予防保全を意識した施設管理をお願いしたい。新規試験装置は変更申請が許可されたが、実運用まで、その後も法令を遵守して稼働して行く。原子力規制委員会の発足後6年目となったが、昨年4月14日には原子力規制法令が大幅に変更され、その後、5段階に渡り順次施行される。原子炉・核燃料施設では廃止措置方針、設置許可への品証並びに新検査制度、RI施設では事故報告の法定化、品証の導入やRIの防護等が導入され、規制上の手続きや原子炉保安規定、放射線障害予防規程の改定、認可・提出も適時に行い、品質保証活動の下、改正法令を遵守した適切な体制で適切な保安管理して行くこととなる。
   以上、施設の日常的な管理業務を基本に利用業務並びに教育研究の推進も合わせ、業務を遂行することが重要である。業務に取組む上で大切なことは所員相互のコミュニケーションであり、管理室、事務室が連携し、法令を遵守し、品質保証活動(PDCA)の下、適正かつ合理的な保安管理業務と利用業務を遂行することをお願いしたい。今年度業務の重点目標を次のとおりとする。
   1.改正法令の遵守及び品質保証活動に基づく管理業務と利用業務の遂行
   2.定常期における長期維持設備を意識し、技術基盤のある施設管理の推進
   3.廃止措置、多試料多核種分析及び新規試験装置等に係る教育研究の推進
以上